Social listening analysis report
SNS分析 | ヘアオイル編
口コミ分析で一歩先のトレンドを読み解く-
昨夏発売「ロクシタン」の評判が上昇!基礎化粧品最強の
「ニベア」がなぜランクイン!?
- 検索キーワード ヘアオイル
- データ収集対象SNS Twitter
- データ収集対象時期 2013年1月5日-2月5日、2014年1月5日-2月5日
ヘアオイルに関するツイートは、昨年の約10倍!!
昨今、スキンケアと同様にヘアケアへの意識が高まっています。
「ノンシリコン」や「スカルプケア」などのヘアケア市場の拡大にともない、ヘアケアへのこだわりをもつ女性も増えています。そのような中で最近の美髪ケアのトレンドといえるのが「ヘアオイル」です。
乾燥が気になるこの時期において、ヘアオイルの売り場が盛り上がりを見せています。2013年12月の日経新聞に「ヘアオイル」の売れ筋ベスト10(10/28~11/24日経POSデータ販売金額集計より)が掲載されました。
売上No.1は、1927年発売のロングセラー商品「大島椿(60mL)」。No.2は、日本ロレアルの「エルセーヴエクストラオーディナリーオイル」。そして、No.3にまたしても「大島椿(40mL)」が登場です。この「大島椿」は、椿油100%使用と無添加にこだわり続けている確かな品質と安心感が、幅広い年代層の女性に支持されているようです。
そこで、今話題の「ヘアオイル」について、SNS(ソーシャルメディア)のクチコミ分析を行うことにより、上記の売れ筋ランキングとは異なった視点で「ヘアオイル」の消費トレンドを追ってみたいと思います。
図表1はtwitter上で「ヘアオイル」に関してツイートされた件数の2013年と2014年の2年間(1月5日~2月5日)の推移です。
今年は1日当たり100件前後の投稿があることが分かります。また、昨年に比べツイート数は10倍になっており、ヘアオイルの話題が大きく増加した様子がわかります。また、ヘアケア市場におけるヘアオイルの需要も増加傾向にあり、クチコミの波及効果も含めると今後さらなる盛り上がりを見せるのではないでしょうか。
最も多くツイートされたブランドは「ロクシタン」
図表2は、「ヘアオイル」のつぶやきの内、最も登場回数が多かったブランドor製品名のランキングです。「ロクシタン」が第1位となりました。参考までに昨年のランキング(右表)と比較してみると、人気ブランド・商品は変わらずに定番となっているようです。その中で今年突如として1位になった「ロクシタン」は、2013年8月にヘアオイルが新発売となり、使い心地の満足感や「欲しい」「使ってみたい」等の購入意向のつぶやき投稿が多く見受けられました。これからさらに盛り上がりを見せる可能性があります。
また、第6位に浮上したのは、昨年の弊社SNS分析結果「基礎化粧品レポート」でもSNS上で驚きの波及効果が検証された「ニベア」でした。なんと、ニベアの青缶は髪の毛にも使用でき、「ヘアオイルのような仕上がりとSNS上では密かなブームとなっているようです。
「ヘアオイル」大好評!を支える潜在顧客の声
図表3は、消費者の声を可視化するため、「ヘアオイル」についての反応や声を分かりやすく形容詞のみの※ワードマップで表現しました。
「ヘアオイル」に関する人の感想は、ポジティブなクチコミが大半を占めており、満足度も高い様子がうかがえます。
構文解析を行った結果です。バルーンの大きさが出現度合いの高さを表しており、線で紐づけられている単語は関連性の強い単語となります。オレンジ色の線で紐づいているグレーのバルーンは、オレンジ色のバルーンの単語の係り受けを表示しています。大量のテキストを大まかに把握する際などに大変有効な分析手法です。
さらに、こちらを話題別で分類してみると、大きく以下の4つの事柄に整理されました。
それでは、話題の出現率の大きい順に見ていきたいと思います。
A
ポジティブな反応
「さらさら」「しっとり」等の使用後の感想から「良い」「好きだ」「すごい」といった製品そのものを大きく評価するクチコミへと広がっている。
B
興味・関心を持っている
パッケージが「可愛い」、「新しいオイルが欲しい」等の購入意向に関する投稿が目立つ。
C
価格に対する意見
「安いけど効果がある」「安いしたっぷり使えてオススメ」といった手頃な価格に対するコメントや、「高いけど綺麗になる」「高いけどやっぱりイイ」等の高価ではあるが価値を実感している投稿も多数出現。
D
ネガティブな反応
「べたべたする」「臭い」「駄目だ」といった感想が多く、香りが甘すぎることやヘアオイルのつけすぎで髪の毛がべたべたになってしまった等の不快な経験に関する投稿が中心。
「ヘアオイル」Googleトレンド検索(2013/1~2014/1)
witterのクチコミ状況とあわせてGoogle等での検索状況も確認しておきましょう。「ヘアオイル」は2012年頃から検索ワードとして挙がり始め、年々件数も増加していることがわかります。ヘアケア市場の拡大にともない、今後さらにヘアオイルの需要は高まっていくことでしょう。
まとめ
今回はヘアケア商品の中でも最近人気の「ヘアオイル」について、SNS(ソーシャルメディア)上での消費者のリアルな反応や潜在顧客の声を探るべく、売上データとは違う視点としてクチコミ分析を行ってみました。
その結果、「ヘアオイル」に関するツイートは2013年から2014年にかけて約10倍に増えており、それと比例するかたちでインターネット上での検索件数も増加していることがわかりました。
クチコミ全体の傾向としては、「良い」「好きだ」「嬉しい」といった消費者のポジティブな感情が見られました。また、価格に対する意見として特徴的だったのは、「高いけど欲しい」「高くても女子力が上がる」等のヘアケアにおける美意識の高さを感じるコメントが多いことでした。ヘアケア市場における消費者の内、一定程度のボリュームで、高くても質の良いものを求めている層が存在しているといえるのではないでしょうか。
また、少数派ではありますが、「悪い」「駄目だ」等のネガティブな書き込みが出現しています。詳しく見てみると、「甘い香りが苦手」といった好みに関する投稿と、「つける量が多すぎた」「つけすぎてべたべた。気持ち悪い」等の使用上の問題に関する投稿の2種類が浮き上がってきました。着目すべき事は、このような個人的な使用に関する不快感からくる投稿だったものがSNS上で噂となり、じわじわと全体がネガティブな反応へと波及する可能性があるということです。
ヘアケア市場における「ヘアオイル」の需要は今後さらに高まると予測されますが、新製品もたくさん発売されるなかで、ブームにのって購入したものの、上手く使いこなせずリピートに繋がらなかった、という事象を改善するためには、発売元も品質の良さをアピールするだけではなく、最も効果的な使用方法を伝える工夫など、常に消費者目線で気づきを投げ掛ける事が必要かもしれません。
そのために、今回のような売上だけでは見えてこないSNS(ソーシャルメディア)上でのクチコミ分析を参考にされてみるのはいかがでしょうか。
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