【事例】青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(ABS)での取り組みのご紹介

学びの締めくくりの時期を迎え、学期末を迎える今日このごろ、東京では晩冬の趣が深まっています。学業や受験に励まれる皆様の努力が実を結び、新たな一歩が素晴らしいものでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

さて、弊社代表の坂本が講師を務める青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(ABS)の講座「CRM戦略」では、例年、授業の一環として、弊社スマートウィルのクライアント企業様や、関係先様にご協力を仰ぎ、ゲスト講演やプレゼンテーションの講評をいただいております。

今年度は、株式会社ゼレンホールディングス代表取締役社長及川直彦様に「デジタルイノベーションとアナリティクスの進化」を、大日本印刷株式会社廣瀬守氏には「北米市場のリテールDXトレンド」をテーマにご講演いただきました。

さらには、本講座のカリキュラムの集大成として、資生堂様のCRMプログラムを検討し、プレゼンテーションを行い、資生堂ご担当者様による講評・優秀チームの表彰といったプログラムを実施しました。

 

講義の様子をご紹介します

プログラムの概要

日時:2025年1月21日

テーマ:「資生堂クレ・ド・ポー ボーテのCRM戦略」

内容:資生堂クレ・ド・ポー ボーテを題材にしたグループワークの提案発表会を実施。2グループが「LTV最大化を目指したCRM施策」を提案し、クレ・ド・ポー ボーテ グローバルブランドユニット戦略事業開発部砂賀部長からフィードバックをいただきました。
各グループの提案内容

グループ1:年間2回以上購入する顧客をロイヤル顧客と定義し、学生向け特別プログラムやスタンプラリーを活用した来店促進策を提案。若年層の関心を引き付ける革新的な施策が評価されました。

グループ2:現状分析を基にカウンセリングサービスを主要な顧客接点として強化し、オムニチャネル戦略の推進を提案。デジタル化とリアル店舗を融合させたアプローチが注目されました。

学生のプレゼンテーション終了後は、砂賀部長の視点でどちらのグループの提案が良かったか発表されました。

砂賀部長からの講評(抜粋)

 

学生のプレゼンテーションについて

砂賀部長は、選んだグループの理由として「クレ・ド・ポー ボーテのブランドアイデンティティを理解した提案であり、嬉しく思う」とグループ1の分析力を評価してくださいました。また、両グループ優良顧客の定義や施策における独自性を称賛されました。さらに「ブランドはキャラクターを持つべきである。そして、顧客中心のクライアンテリングを大事にしながら、ブランドらしく顧客との関係性を深める施策が重要である」とのコメントをいただきました。

講義の最後には砂賀部長へ質疑応答の時間もありました。受講生は、クレ・ド・ポー ボーテのCRMを支える砂賀部長から多くの学びを得ようと、時間の許す限り意欲的に質問をしていました。

 

 

質疑応答の内容(抜粋)

学生からは、「資生堂内でのブランドキャラクターの差別化」や「顧客データの一元管理の実現方法」についての質問が寄せられました。砂賀部長は、「ブランドの独自性を維持するための戦略的なアプローチ」や「顧客の多様な購入行動を尊重しつつ、全体的なLTV向上を目指す方策」について丁寧に回答され、学生たちも熱心に耳を傾けていました。

 

今学期の授業も来週で最後となります。最後まで「CRM戦略」講義では、実務に即した学びの場を提供してまいります。本講義を通じて多くの知見を得られたことを誇りに思うとともに、ご協力いただいた資生堂クレ・ド・ポー ボーテ グローバルブランドユニット戦略事業開発部の砂賀部長、受講生の皆様に心より感謝申し上げます。

 

坂本コメント

CRM戦略講義13年目を迎えた本年度の締めくくりとして、当社にとって大切なクライアントである資生堂様にご協力いただきました。

資生堂は国内外で高い知名度を誇る企業であり、その中でも最高級ブランドであるクレ・ド・ポーボーテを題材にすることで、受講生にとって非常に意義深い学びの場となりました。

クレ・ド・ポー ボーテはその研究技術を生かした製品開発や、ラグジュアリーブランドとしての確固たる地位を築いており、学生たちはその魅力や課題を多角的に分析しながら提案を練り上げました。
資生堂様のご厚意により提供いただいたデータやフィードバックが、学生たちの発表に深みを与え、実務的なスキルを身に着ける得難い機会となったと確信しています。

思えば、2012年にこの講義をスタートして依頼、13年間で約500名近い受講生とともに歩んできました。その間、多くのクライアント企業様やABS関係者の皆様、ゲストスピーカーの方々に支えられ、この講義を続けてくることができました。心より感謝申し上げます。

講義の質をさらに高め、次なる14年目にむけて新たな挑戦を続けてまいります。
引き続き、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

青山学院大学大学院国際マネジメント研究科

非常勤講師 坂本雅志